みなさんは体罰肯定派?それとも否定派??

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こんにちは
桐蔭横浜大学渋倉ゼミの活動報告です。
今週はスポーツ健康政策学科3年の高水和輝と皆川太地がお送りいたします。どうぞ宜しくお願いします。

今週の議題は「運動部における体罰の現状把握」です。これから5週に渡って体罰の学習についてご報告していきます。お見逃しなく!

「体罰」はあってはならないものだと渋倉ゼミ生は認識しています。なぜ体罰がおこるのか?体罰がないと良い指導はできないのか?その体罰の発生メカニズムと対策の知識を得たいと発願し、このテーマの学習を進めています。
私たちは2005年~2015年の過去10年間にメディアに取り上げられた体罰事例を調べ、報告し合いました。

報告の内容を共有してみて、「体罰」について以下のことに気づきました.

1.指導者が体罰をした理由
私たちが調べたおよそ130件の体罰事例で指導者の体罰した理由をピックアップしてみました。「選手が自分の意図したプレーをしなかったため」「試合内容が悪かったため」「役に立たなかったため」といった指導者の自己中心的な感情から起こる激昂や、「練習中に携帯を操作していた」「部活道具を忘れた」「練習中にふざけて笑っていたため」など、多少なりとも生徒に非があった場合の2つのタイプが多いと感じました。

2.体罰が多い種目と戦績
特に野球部での体罰が多く取り上げられていて、他にもバスケットボール、バレーボール、剣道、柔道などの種目が多く、その中でもインターハイ出場や県大会出場などの強豪校の体罰が目立っていました。

3.体罰をした指導者の処分内容
体罰をした指導者に対する処分が甘いものが多くありました。処分内容としては、停職、減給処分のみ、顧問から外れる、文書訓告のみ、謝罪のみ、などがありますが、教員免職処分を受けたケースは一桁に収まり、運動部活の指導者への懲役判決が下されたのは2012年12月23日に起きた大阪市桜ノ宮高校の中学生男子生徒自殺事件に留まります。処分を受けた指導者もすぐに現場に復帰するなど問題意識の薄さが目につく事例もありました.

以上のことから今回のブログ担当の意見として、

体罰の理由が自分の感情であっても、生徒に非があったとしてもそれを暴力ででしか解決できないことに私たちは悲しくなりました。選手が自分の思い通りのプレーをすることができなかったのであれば、改善案を提示して反復練習をさせれば良いと思います。また、生徒がふざけている、集中していないなどの環境があるならば、選手を引き付ける練習メニューの作成や雰囲気作り、伝え方などを気を付ければ十分良い指導はできると思います。今と昔では時代が変わってきています。「強豪校だから体罰を覚悟して入れ」そして「体罰をされてもそれが愛情なんだ」と捉えて良い時代ではないのです。

元巨人軍の桑田真澄氏も「体罰でしか指導ができない指導者は自分に力量がないといいふらしているようなものだ。体罰がなくても強くなれる」と語っており、橋本徹 元大阪市長も桜ノ宮高校事件以降、「生徒が言うことを聞かなければ体罰も必要だ」という意見から「体罰はいかなる場合も許されない」といった意見に変わっています。多くの人が体罰を容認しない方向へと向き始めています。私たち渋倉ゼミ生はこの波を後押しするべく、体罰への理解をさらに深め、多くの方に関心を持っていただけるよう発信してまいります。

ところで、私たちは2005年~2015年の過去10年間にメディアに取り上げられた体罰事例を調べ、報告し合いました。調べ方としては、過去10年間の記録を調べるために5グループに分け、2年間ずつ担当しました。各新聞記事、新聞社の記事閲覧サイトの使用、また国立国会図書館に行き、数百件の記事をあたるなど、工夫を凝らして調べたことによって多くの事例を見つけることができました。

ただ、グループによって調べ方が異なっていたため、調べた事例の数に極端な差ができてしまいました。今後はグループでの共同作業を重視し、グループを越えた情報共有を密接にして、さらに多くの正確な情報をお届けできるよう努力します。

次回のゼミ課題は、今回の体罰の現状を踏まえて、調べてわかった体罰の傾向をより深くお伝えします!!
乞うご期待!!!

<今回のブログ担当の自己紹介>
右にいるのが皆川太地で、左にいるのが高水和輝です。皆川は小、中、高でサッカーをし、高水は小、中で野球、高校ではバドミントンをしていました。二人とも横浜市総合型地域スポーツクラブ 「わくわく教室」でボランティアをしています。皆川は様々な年代、性別において、スポーツが精神的、身体的にどのように影響するのか研究したいと考えています。高水は子どもたちの内発的な動機づけを促すために指導者と保護者のあり方について研究したいと考えています。

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