子供のスポーツ行動を導く保護者の関わり(1)

私たちはこの年代に至るまで多くの成長を遂げてきました.
私自身の成長においてスポーツに没頭した日々での経験は不可欠のものであり,そのスポーツへの方向づけに「保護者の存在はとても大きい」と感じています.
ここで,私の幼少時代のエピソードを紹介させていただきます.

小学校入学間もない私の日課は,仕事帰りの父親とキャッチボールをすることでした.
最初はこちらめがけて飛んでくるボールに怖さを感じたものの,次第にうまく捕球できるようになっていきます.
そうなると今度は難しいボールを捕りたくて,フライや難しくバウンドするボールを投げてもらうよう父親に要求します.
うまく捕球できると誉められ,失敗すると笑われながらも正しい捕球法を教えてもらいました.
そして,自分が納得したプレイができるまで,何度も何度もボールを投げてもらいました.
下手ながらもボールを上手く捕れたときの嬉しさがたまらなくて,それからどんどん野球に魅了されていきました.

子供がスポーツを始めるきっかけとして,「保護者の関与」があることは一般的にも知られています.
子供のスポーツ行動に保護者が適切に関わることができれば,その子はスポーツに意欲的に取り組みたいと思うでしょう.
しかし,子供に対する保護者の接し方が不適切だった場合はどうでしょうか.
たとえば,子供の方からキャッチボールをしようと,保護者であるあなたに声をかけてきたとします.
あなたは張り切って遊び始めたまではよいのですが,子供がエラーや暴投をする度に怒り声を上げていたのでは,子供にとって楽しいはずのキャッチボールも台無しになってしまいます.
子供がそのような体験を繰り返せば,「保護者の意に反して」スポーツをしたいという意欲は減退してしまいます.
残念なことに,そうした状況を目にすることは少なからずあります.

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